良き時代の風格を今に伝える
 清代中国・明式家具の魅力


作品の多くは清から近代に作製。それ以前の物は文革後、大陸でも品薄。素材はケヤキ


 『中国骨董家具中心』代表の持田満輔さんの本業は建築家です。明式家具との出会いは香港。5年ほど前、旅行した際に骨董屋で見た「圏椅(チュエンイー)」という明朝様式のイス。どこかで見たことがある、と背もたれの馬蹄形の曲線の美しさに魅せられ……間もなく、それがハンス・J・ウェグナー考案の「Yチェア」の原形と知ります。

 以来、中国アンティーク家具の輸入販売を手がけているそう。扱うのは清代以降に作製された、保存状態の良い明式家具。広東省の工場で専門の職人が修理しているものです。



「都内ではウチが一番リーズナブルなのでは?」ほとんど趣味ゆえの良心的な価格が魅力
 中国では漢の時代、既に四方から椅座がもたらされ、宋代には一般化。明代の嘉靖・萬歴年間から漬代の康煕・雍正年間(16世紀初めから18世紀初め)には、対外貿易が本格化。

 南方から良質の硬木が豊富に輸入されるようになり、活性化した当時のゆとりある社会で優れた家具が求められたことが起因し、中国伝統家具は黄金時代を迎えることに。

 簡素で精緻、当時の表情を湛える上品な風格が現代の室内で見事に再生します。

「新しい住まいの設計」99年3月号より)



左:圏椅 \130,000
右:燈掛椅(ダングアイー) \75,00
背の上辺左右の出っ張りに灯籠を提げたのが名称の由来




摺椅(シャーイー)\60,000
折りたたみイス。熟成した木の風合いはアンティークの持つ魅力
馬椅(マーイー)\45,000
宮中の高官や女官が移動の際に馬の背に取り付けたという。座イスに!




長方竹籃(チャンファンジューラン)\32,000
茶器用。引き出しが2段ある。小物入れ、ピクニック……使い方は自由
薬●(ヤオグイ)\185,000
漢方薬を細かく仕分け整理したもの。大切なアクセサリーの収納に最適
●…木(きへん)に巨




木茶胡(ムーチャーフー)\29,000
急須として使われていたとか。玄関、床の間のアクセントになりそう
弁当箱\25,000〜29,000
朱塗り。花器として愛用者多し。まずはこんな小物から入門も



隋●竹籃(スイユエンジューラン)\29,000
茶器を入れて持ち歩いたもの。お茶会、お花見のお供に。注目されそう
●…口(くにがまえ)に元


【お問い合わせ】
中国骨董家具中心(チャイニーズ アンティーク ファニチャーセンター)
〒170-0013 豊島区東池袋2-1-7 102 OSビル1階
電話 03-5950-3018
http://chinese-antique.net/

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